「詩と思想」2017年6月号に詩「手枷―『幸』字解」掲載

   2020/10/27

土曜美術社出版販売刊 「詩と思想」2017年6月号の読者投稿欄に、詩「手枷――『幸』字解」が掲載されました!

おそらく十数年ぶりの読者投稿で、ありがたくもご選出いただきました。

本作は「詩素2号」に掲載された「証――『白』字解」の少し前に書いたもので、同じく漢字の由来から着想を得ています。
一説によれば、「幸」という漢字はもともと「手枷」の象形文字。
罪人が死刑を免れ、手枷をはめられるという軽い刑で許されて「さいわい」だった、というところから来ているのだとか……。
まあ真偽のほどはともかくとして、このネガティヴな幸福感に感銘を受けて、二条なりにアレンジしました。
※2018年4月より、現代詩投稿サイトB-REVIEWにて同作品を公開しています。よろしければこちらからご覧ください!

以下、選者・中村純先生による拙作への選評です。

両親に両腕の左右の手をつながれ、引きずられる姿を幸せと呼ぶ―「幸」の字から連想する幸いの形を巧みに表した詩。それはまた手枷でもあるが、解き放たれた徒手の恐怖や冷たい自由より、私たちは手枷を選ぶのだろうか。それは幸いなのだろうか、という問いを残して。

「詩と思想」は、大型書店やWEB等でお買い求めください。定価1300円+税。特集は、「詩人賞、今年の顔」。

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