詩素13号に詩「奪還の星」掲載

   2022/10/26

洪水企画刊「詩素」13号に、 詩「奪還の星」が掲載されました!

2022年11月1日発行の「詩素」13号、拙作はpp.52-53に掲載されています。

タイトルでピンとくるかたもいらっしゃるかもしれませんが、今年のニュースでたびたび聞かれた「奪還の町」というフレーズから着想した作品です。
しかし個別の事象をモデルにしたわけではなく、過去から現在、そして未来を眼差すところの、ひとつの空想に過ぎません。ひとつの空想で、あってほしいと思います。

反響が薄いことを覚悟していましたが、執筆者アンケートではゲスト含む4名の方々に言及をいただきました。以下、頂戴したご感想を抜粋してご紹介します。

「大仰な表現のようでいて、ほんとうは大切なものの「小ささ」を私は教えていただいた気がしました。」(まれびと・望月遊馬さんより)

「望みにしても使命にしても、取り戻すには決死の覚悟がなければという悲壮感がひしひしと伝わってきます。国家間のこととして捉えることに限界を感じるとき、次元を下げず引き上げた発想が素晴らしいと思います。」(平野晴子さんより)

「星というスケールの大きさ、作品の調べの高さ。そして、どう抗いようのない絶望感に打ちのめされてしまいます。もはや、<あるべきかたちへと描きなお>せない際まできてしまっていることを、私たちは知っている。終連三行の、美事な結語。唸るような思いの中、未来など描き得ないこの現実にうずくまるほかないのでしょうか。」(山本萠さんより)

山本さんの最後の問いかけに、この詩は答えません。答えはきっと、詩の外にあるのだろうと思います。

巻末の「近況雑感」コーナーには、今夏久しぶりに旧友と語らい、旧住所を徘徊してみた際のいささか感傷的な小文を寄稿しています。

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定価は税込500円、ご注文は発行元の洪水企画までどうぞ。

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