杉中雅子歌集『ザ★家族Ⅲ「メッセージ」』書評解説を寄稿

 

2024年10月1日発行の短歌会「ぱにあ」第116号、杉中雅子歌集『ザ★家族Ⅲ「メッセージ」』の巻末解説に拙評「アルバムは厚みを増して」を寄稿しました!

なんと、歌集の書評というオファーをいただきました。 過去に何度か詩をご掲載いただいた短歌情報誌「ぱにあ」でたびたび作品を拝読していた、杉中雅子さんの第3歌集。

最初は「ぱにあ」掲載のみのお話でしたが、後に歌集本体の巻末にも転載いただくことになり、えっ本当に二条でいいんですか?と……。一抹の訝しみもありつつ、お引き受けするからにはと第1・2歌集の読み返しから始めて、あとは素人なりに思うところを思うままに綴らせていただきました。

一部を引用します。

 歌材は必ずしも家庭内の出来事に限らず、旅先での体験や社会現象などを詠んだ作も少なくない。体幹のようなものとして「家族」への眼差しは常にあるのだが、その焦点は家の内部へと収斂していくものではなく、むしろ開放された窓から外の世界へ向けられているようにも思える。一緒に暮らす家族、今は離れている家族、すでに他界した家族も歌の中では引き続き存在感を保つので、子どもの結婚や孫の誕生などを経て「家族」は増えていく一方だ。それに伴い、彼らを眼差す際の視界に入る景色もまた、自然に外へ外へと拡張していくものなのかもしれない。

杉中雅子歌集『ザ★家族Ⅲ「メッセージ」』についての詳細はこちら。
杉中雅子歌集『ザ★家族III「メッセージ」』: 洪水企画~漂流記録~ (kozui.sblo.jp)
ザ★家族III「メッセージ」 | 出版書誌データベース (books.or.jp)

「ぱにあ」についてのお問い合わせは、短歌会ぱにあ(03-3398-3371)まで。 なお残念ながら、今号で終刊となるそうです。
お世話になった雑誌の記念すべき最終号に参加できたことを光栄に思います。

 

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